神様のカルテ

映画『神様のカルテ』、見てきました。


ストーリーは、若い医者が様々な患者や同僚、またアパートの住人達とのやり取りを通じながら、悩み決断する過程をとらえたもの。
医療の最先端を学びに大学病院に行くか、それとも365日24時間対応の病院で激務をこなしながら患者と向き合うか。
人との出会いやつながりの中で、命について考え、生きるということを感じる作品です。


ストーリー自体、割とどこにでもあるような医療物で、容易に先読みできるし、感動するポイントも王道。
でも、登場人物の設定と、彼らをとりまく雰囲気や背景が、なんとも言えない温かさを出しています。
原作者の設定がいいのか監督がいいのか。
原作を読んでいないのでわからないけれど、素敵な映画だと思います。


個人的に好きなのが、桜井翔演じる一止と宮崎あおい演じる榛名の関係性。
一止は激務の医者で、榛名は自由気ままな写真家。
お互いに干渉しすぎず、でも全身で受け止める。
しっかり受け止めて包んでいるんだけど、そんなこと主張しなくてもわかってる。
空気とはまた違う、春の風みたいな感じ。
そういう距離感の夫婦っていいなぁ。
自分にはできないけど、見ていて憧れるような雰囲気。


ま、自分はあおいちゃん贔屓ですから。
あんな自然で春の野に咲く一輪の花のような妻がいたらいいなー
っていうような役柄で、あの可愛さですから。
ずるいなーって思いながら終始見てました。
そうか、あの夫婦の主導権は実はあおいちゃんが握ってるな(笑)


あとは、アパートの風変わりな住人達も好き。
一止自体、そうとう変わり者なんだけど、ちょっと時代錯誤なアパートと住人達が、映画の全体的な雰囲気を作り出しているのかなって思いました。
変わり者と言えば、一止の病院の院長も変わり者だった。


医療ドラマの張りつめた感じは一切なく、登場人物の心情をよく表現している点が良かったです。
あったかくて、純粋にいい映画でした。