1%の真実と99%の夢

今日もNPOでお話を聞いてきたのでそのまとめと感想を。
今日は日野市で公園管理をしている方がいらっしゃってました。




まず、理事長さんのメディアに対する評価から。
40分間のラジオ番組に出演。これまでの経歴やらなんやらを語る番組。
しかしメディアは番組を分かりやすく、その人の功績をわかりやすく伝えるために、一人称にしたがる。
たとえば、いろんな人の協力があってこういうことができました、とか、
自分は直接かかわってないけど今の活動の原点にはこの人のこういう努力があります、とか、
そういうことを語っても意図的に編集されてしまうそうな。
それからメディアはイメージの固定化をしたがる。
多摩ニュータウンはもう高齢化で古びた街」というイメージを持たせたいがために、事実とことなる報道をする。
多摩ニュータウンは広域にわたって今でもまだ開発途中。
だから初期にできたところは確かに高齢化しているが、最近開発されたところはまだ「新しい街」としての活気がある。
でも、メディアはそういうところを無視してしまう。
それじゃ何も伝わらなない。
メディアっておそろしー


この話題に関して何が言いたいかというと、真実を伝えることは難しいってこと?
自分が情報を発信するときは、その媒体をよく考えて発信しなきゃいけないってこともあると思う。
NPOとかって民間企業と一緒で、知ってもらうことが大切。
でも民間企業と異なるところはお金がないから広告が出せないところ。
だからメディアで発信する機会があればそれを活用したいけど、偏見や固定観念などで微妙なニュアンスや真実が伝わらないから大変だなぁ。




「1%の真実と、99%の夢」
理事長さんはよく、デカイことを言ってホラ吹きだと言われるそう(笑)
でも、たった1%でも実績があると、それはそのホラは実績に基づいた「夢」になる。
その1%を積み重ねて少しずつ前に進んでれば信頼も得られるそうな。
そりゃ、実績に基づいた人の言葉は説得力があるし、この人に任せれば大丈夫てのもわかるからね。


「穴だらけの大風呂敷」
その99%の夢は、穴だらけなんだって。
おーっきいおーっきい風呂敷をどばっと広げても、自分一人ではできないから穴だらけ。
その穴を、その分野が得意な人に埋めてもらって初めて夢が実現するんだって。
あなたが手伝ってくれれば、こんな夢を叶えられますよって。
そりゃ一見ホラ吹きにしか見えないわな(笑)
この壺を買ってくれれば幸せになれますよ的な。
そこを努力と実績でカバーするんだとか。


夢を語れる力が、その人の伸びしろなんだって。
小さな夢しか語れない人はそれだけしか伸びれない、大きな夢を語れる人は、そこに到達するのに時間がかかってもそれを到達する過程で成長するから。
それと、夢という目標を明確に持つことで、手伝ってもらう人に対しても動機づけになる。
それができないのが今の日本の政治家の悪いところなんだって。
国民に、どんな社会保障がほしいですか、っていう目標となることを問わないで、先に税と保障の一体改革とかシステムを作って、何%増税だとか数字だして、結局ゴールが見えないでもめてんじゃん。
システムはあとからいくらでも変えられるから、先に明確な夢や目標を語る力が必要。
それが語れれば、それだけ成長できるんだって。
日本が高度成長期に車産業が成長して世界トップになったときも、博打を打って高額の補償を国がしたから、車産業はその夢に向かって成長できた。
今、地域でそれができるときなんだって。
そのために理事長さんは頑張ってるんだって。


なんか、成功した人から話を聞くとすごいなーって思うよね。
「夢は大きく」とかよく言うけど、ぶっちゃけピンとこないじゃん。
小さな目標の方が達成の喜びを得やすいしわかりやすいし。
でも成功した人は説得力あるよね。
だけど聞き手を混乱に陥れるのは、成功者である理事長さんが、いかにも「成功者」みたいに見えないこと(笑)
いや、失礼だけどさ、一見普通の人なんだよね。
しかも大企業の社長とかじゃなくて、公園の自然館にいるわけだからね。
実際は内閣府地域活性化伝道師とか、その他いろいろゴツイ肩書もお持ちなんだけどさ、そういうオーラがにじみ出てないところがいいところだよね。
地域の人も信頼しやすいっていうか。
それは完全に彼の人間力だなぁ。
だって大企業に勤めていながら、平社員なのに社長と同じ目線で話せて駄目だしもしちゃって、「自分はこのままだと企業を潰しちゃう」とか思って退職してNPOするんだから。
それで「企業は会社の枠に縛られてつまんなかったけど、地域やNPOは枠がなくて面白い」とか言うんだから。年収1000万稼いどいて。
普通の人じゃないわな。




「十方」
孔子の教えらしいんだけど、「四方八方」に上下のニ方を足して「十方」。
この「十方」を常に意識するんだって。
だから例えばAさんにとって良くなるようにしても、それはBさんやCさんには良くないことかもしれない。
だから「十方」の人が、万人が良い思いをするように心がけているんだって。
もちろん全員が幸せになるためには、全員が「良質な妥協」をしなくちゃいけない。
だからその妥協に導くことも役割なんだとか。




こうやって週2回インターン行っていろんな話を聞くけど、ほんとに毎回新しいことが聞けて自分の理解も深まるのを感じる。
それを実行できるほどの能力は自分にはないと思ってしまうけど。
ロングスパンのインターンにしてホントによかったと思う。
短時間じゃ絶対理解できないし、こんなに次々出てくる話を聞き逃さなくてすむんだもん。


彼の話を聞いてると、ほんとにいろんな分野に踏み込んでるし、その理解が半端ないから、本読まなきゃって思う。
いろんな本読もう!!という気にさせられる。
説得だけじゃなく、その気にさせるのもうまいんだなぁ。